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宅建士資格を取得したら次に目指したいダブルライセンス対象資格5選
宅建士は不動産系の有名資格であり、就職や待遇面で有利になることや、受験資格もなく間口も広く開かれている為、とても人気のある国家資格です。
不動産系の資格であることは確かなのですが、宅建士資格は他の資格とも非常に相性がいいのをご存知でしょうか。
宅建士の資格を持っていると、不動産業界だけではなく、他業種でもその資格や知識を存分に活かすことができるんです。
そこでこの記事では、宅建士と相性のいい資格を5つご紹介したいと思います。
これから宅建士試験を受けたいと考えている方も、取得済みの方も、ダブルライセンス、さらにはトリプルライセンスとして仕事にさらなる彩りと深みを持たせましょう!
【マンション管理士】難易度:高
通称「マン管」という名で有名なマンション管理士という資格も、宅建士と同じく不動産系の国家資格です。
マンション管理士は、マンションの維持管理に関するコンサルティング業務を手掛ける専門家であり、マンションの管理組合や、区分所有者とのトラブルなどを解決するということが主な業務内容になります。
マンションのエントランスにいるようなマンションの管理人とはまったく違うので注意して下さい(笑)
現在、日本国内でマンションに住む人の数は、日本の総人口の1割を超えるとも言われております。
総人口の1割というと約1,000万人ということになりますが、これだけの人がマンションに住んでいると考えるとマンションの棟数もかなりの数になることが安易に想像できますよね。
戸建てを持つよりも安価で購入ができ、さらに管理会社や組合で住居管理をしてくれるので、戸建てより維持管理に手間がかからず、マンション人気は今後さらに加速すると予想されています。
人口が増えると、当然トラブルも比例して増えていくのですが、ここでマンションの管理組合という存在が重要になってきます。
各マンションにはこの管理組合の設置が義務づけられており、管理組合は独自のルールを決めて、トラブルを防止・解決するという役割を担っています。
多くの人が共有して住むマンションですので、非常に大切な役割になるのですが、この管理組合自体は専門知識のないマンションの住民で構成されてることがほとんどなんです。
そこで、各管理組合に専門家の視点から、アドバイスや相談を受けて解決するのがマンション管理士。
一般的に管理会社は、客付け(仲介業)も行っているところがほとんどなので、宅建士と合わせて持っていれば業務の幅がぐんと広がりますので、不動産管理会社に勤めている方はぜひ持っておきたい資格です。
このマンション管理士は区分所有法について掘り下げて学んでいくので、難易度は宅建士と同等、もしくは宅建士以上の難関資格と言われていますが、マンション人口が増えると予想されている時代では、これからかなりニーズの高まる資格であると言えますので、取得を目指してみても良いのではないでしょうか。
【管理業務主任者】難易度:中
通称「管業」と呼ばれている管理業務主任者という資格も、不動産系の国家資格です。
主に、管理組合から管理委託を受けた際に、重要事項の説明をしたり、管理事務の報告を行うための資格です。
マンション管理業を業として行う際に、この資格の所有者の設置が義務付けられています。
前述のマンション管理士もこの管理業務主任者も、不動産(マンション)管理に関することですが、マンション管理士は主にコンサル業なのに対し、管理業務主任者はより実務的な仕事がメインになります。
どちらの資格も宅建士で勉強する区分所有に関することなので、資格試験としては範囲がかぶっているところもあり、宅建士とあわせて取りやすい資格と言えます。
どちらかというと、宅建を勉強した後に勉強した方が、不動産の知識が深まった状態で取り掛かれるので取得しやすいかもしれません。
さらに、マンション管理士と管理業務主任者の試験内容も似ている為、同時取得も狙えます。
宅建士・マンション管理士・管理業務主任者の3つの資格は、不動産3大資格と言われていますので、コンプリートして不動産業のプロを目指すのもいいですね!
【FP(ファイナンシャルプランナー)】難易度:低~高
一見、宅建士とは関係ないように見えますが、このFP(ファイナンシャルプランナー)も密接に関わる部分があります。
FPの試験には不動産に関する分野もあり、こちらも実は試験範囲がかぶっているため、同時取得も効率がいいですし、どちらかの資格をすでに持っているのであれば復習をする程度で理解ができます。
宅建業法、法令上の制限、不動産に係る税金、相続など、どれも宅建士の試験範囲のもので、FP独自のものでは、不動産の有効活用や投資などがあります。
宅建士としてFPを持っていると、不動産の有効活用や資金の貯め方、さらには節税に関する知識まで網羅していることになりますので、一目置かれる営業マンになれる可能性が非常に高まります。
”不動産とお金”はやはり切っても切れない関係ですし、それこそ一生に何度も経験することのない大きな買い物になりますので、購入する人が後悔しないアドバイスができることは大きな強みになるでしょう。
また、自身が不動産を購入する際にもFPの知識があることはメリットになります。
なお、難易度が低~高になってる点については、3級比較的難易度が低いため取得はしやすいのですが、2級、1級については、それぞれ受験資格として一つ下の級を持ってる必要があり、難易度も上がっていきます。
※2級1級の受験資格については日本FP協会の受検資格ページを参照
全くの未経験の方は3級からステップアップしていくのがよいかと思います。
【税理士】難易度:激高
ここから難易度がグッと上がりますが、こちらもぜひダブルで持ちたい資格です。
税理士は税金に関するプロフェッショナルで、こちらも一見宅建士とは関係なさそうですが、おおざっぱに言えばFP(ファイナンシャルプランナー)の強化バージョンだと考えていただければいいかと思います。
税理士試験は科目選択制で、以下の科目のうち5科目に合格すれば資格を得ることができます。
科目名 | 特記事項 |
簿記論 | 必須科目 |
財務諸表論 | 必須科目 |
所得税法 | 選択必須科目 |
法人税法 | 選択必須科目 |
消費税法 | 酒税法とどちらか一方のみ選択可能 |
酒税法 | 消費税法とどちらか一方のみ選択可能 |
住民税 | 事業税とどちらか一方のみ選択可能 |
事業税 | 住民税とどちらか一方のみ選択可能 |
相続税法 | 特になし |
国税徴収法 | 特になし |
固定資産税 | 特になし |
上記表の通り、簿記論と財務諸表論は必須科目、所得税法と法人税法はどちらか片方か両方合格が必須で、残りを他の科目から選ぶかたちになります。(※消費税法・酒税法、住民税・事業税はどちらか一方しか選択できません)
これだけ科目があると、合格するのは相当難しいのでは?と思うかもしれませんが、税理士試験は一度に5科目合格しなくても、1科目ずつ受験していくことが可能なんです。
一度合格した科目には有効期限はありませんし、それこそ1年に1科目ずつ勉強して5年スパンで資格取得を目指すという方も多くいらっしゃいます。
ただ、税理士試験には受験資格があるので、誰でも受験できるというものではない点はご注意下さい。
税理士試験の受験資格の一例
- 大学、短大、高等専門学校を卒業し、法律学または経済学に属する科目を1科目以上履修している
- 修業年月が2年以上で、総授業数が1700時間以上の専修学校の専門課程を修了し、法律学または経済学に属する科目を1科目以上履修している
- 弁理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士・不動産鑑定士としての業務を通年で2年以上従事している
- 行政機関における会計検査などに関連する事務に通年で2年以上従事している
- 日商簿記検定1級合格者、全経簿記検定上級合格者である
で、この税理士資格と宅建士資格の相性も非常によく、両方の資格を保持していると、投資としてメジャーな不動産投資で昨今増えている「サラリーマン大家」という投資家にとっては非常に有り難い存在になるんです。
不動産投資はローリスクなやり方を紹介している書籍なども多数あり、現在では株やFXよりも手軽な投資として人気を集めています。
ボロ家を安値で買って、リフォームし、満室にしてそれを購入価格より高値で売却する。利回り10%を超えるような夢のある不動産が各種ポータルサイトで多く出回っています。
しかし、ここで投資家を悩ませるのが税金です。
(まぁこれは投資家だけじゃなく、誰もが気になる部分ですがw)
不動産取得には不動産取得税を初めとする多数の税金が必ずついて回りますし、サラリーマン大家などをはじめとする投資家も、不動産投資の勉強はしているでしょうが、さすがに副業なので税金のことまで自分で管理する時間も知識もないでしょうから、税理士を頼る人がほとんどです。
そこで、不動産の知識もある”宅建士を持っている税理士”として自身をブランディングすれば、頼れる存在として活躍の場が広がる可能性が大いにあります。
投資家に向けて節税のセミナーやコンサル業なども、バチッとはまればかなり良い仕事ができるのではないでしょうか。
【司法書士】難易度:激高
司法書士も非常に難易度が高く、法律を初めて勉強する人はかなり苦戦する資格ですが、まずは宅建士を勉強して、法律に抵抗をなくすのがオススメです。
なんといっても、宅建士資格は“法律系資格の登竜門”とも呼ばれておりますので、この司法書士などの法律系の資格試験を学習したいと考えている方は、まず宅建士の勉強から始めるという方も多くいらっしゃいます。
宅建士で得た権利関係の知識を忘れないうちにスタートするのがいいでしょうね。
司法書士が取り扱う業務では、不動産登記が大きな仕事としてありますし、相続問題などにも不動産が絡んできます。
さらに、売買の決済時の立ち会い業務もありますし、まさに不動産のある所に司法書士アリですね。
高齢化が進む現代では相続問題なども増えていくでしょうし、相続問題や不動産取引は全国どこでもあるため、食いっぱぐれることのない、長く活躍できる資格であるといえるでしょう。
まとめ
さて、ここまでダブルライセンスとして取得しておきたい資格を5つ、ご紹介いたしました。
最後に、ご紹介した各資格と宅建士の2021年度の合格率も載せておきます。
資格名 | 合格率(2021年度) |
宅地建物取引士 | 17.67% |
マンション管理士 | 9.89% |
管理業務主任者 | 19.37% |
FP3級(学科) | 85.29% |
FP2級(学科) | 50.06% |
FP1級(学科) | 14.34% |
司法書士 | 5.14% |
税理士 | 18.82% |
※FP(ファイナンシャルプランナー)の3級、2級、1級は試験3回分の平均で算出
※税理士試験は一部科目の合格者も含んだ数字
※宅建士試験は年2回試験(10月実施/12月実施)の合算値で算出
こちらの結果を見ても、難易度の高い資格が多く、付け焼き刃で取れるわけではないではないことはわかりますが、今後の人生設計においても挑戦する価値は大いにある資格ばかりです。
取得することで自信や強みに必ず繋がりますし、いつか自分の資格や知識を生かして独立開業、なんてのも夢ではないかもしれません。
思い立ったが吉日ですので、この記事を見て「お!この資格面白そう!」というものがあれば、今日からでも一歩踏み出してみましょう!